■はじめに|「崩れない家」を目指さなくていい
片付けについて調べていると、
「常にきれいな状態を保つ」
「散らからない家にする」
という言葉をよく見かけます。
でも実際の暮らしは、
そんなに整ったものではありません。
忙しい日もあれば、
疲れて何もしたくない日もある。
家にいる時間が長くなれば、
散らかるのは自然なことです。
だから、
がんばらない収納のゴールは
「崩れない家」ではありません。
目指すのは、
崩れてもすぐ戻せる家です。
■片付いている家の本当の正体
一見いつも片付いている家も、
実はまったく散らからないわけではありません。
違いはただひとつ。
散らかっても、回復が早い
それだけです。
5分あれば戻せる。
10分もかからない。
この「回復力」があるかどうかで、
暮らしのストレスは大きく変わります。
■5分で戻せる家に共通する考え方
がんばらない収納⑤では、
これまでの記事を踏まえた
共通の考え方を整理します。
・完璧を前提にしない
・散らかる前提で仕組みを作る
・人の行動を変えようとしない
収納は、
「きれいに保つ仕組み」ではなく
「戻りやすい仕組み」でいいのです。
■仕組み① 物の量は“戻せる量”まで
5分で戻せる家にするには、
収納量よりも
物の総量が重要です。
・引き出しを全部出して
・棚を一気に片付けて
そんなことをしなくても、
「今、これ戻せる?」
と自分に聞いてみてください。
戻すのが面倒に感じるなら、
その場所は詰め込みすぎです。
■仕組み② 収納は「ゾーン」で考える
細かい定位置が多いほど、
戻すハードルは上がります。
がんばらない収納では、
ゾーンで考えます。
- この棚に文具系
- このカゴに外出グッズ
- この引き出しに書類系
多少混ざってもOK。
探せる範囲に収まっていれば十分です。
■仕組み③ 「とりあえず置き」を組み込む
これまでの記事でも触れたように、
とりあえず置きは敵ではありません。
むしろ、
仕組みに組み込んでおくことで
散らかりにくくなります。
- ここに置くのはOK
- この量までならOK
- このタイミングで見直す
ルールをゆるく決めておくだけで、
5分リセットが可能になります。
■仕組み④ 片付けを「イベント」にしない
大掃除のように
「時間を取って片付ける」
という考え方は、
続きにくい原因になります。
5分で戻せる家は、
片付けが日常の動作に溶け込んでいます。
- 立ち上がったついで
- 何かを取りに行ったついで
- 使い終わったついで
この「ついで」が、
自然なリセットになります。
■仕組み⑤ 崩れたときの“戻し方”を知っている
5分で戻せる家の人は、
散らかったときに
どこから手をつけるかを
感覚的に知っています。
おすすめはこの順番です。
- 床を空ける
- 目につく場所を整える
- あとは触らない
全部やろうとしない。
視界が整えば、それで十分です。
■「できない日」があってもいい
どんな仕組みでも、
できない日はあります。
それでも大丈夫。
がんばらない収納は、
できなかった自分を責めない
ところまで含めて完成です。
「今日は無理だった」
それを受け入れられる家は、
翌日ちゃんと戻れます。
■シリーズを通して伝えたかったこと
① 収納を信じすぎない
② とりあえず置きを受け入れる
③ 戻す場所を決めすぎない
④ 収納を増やさない
⑤ 5分で戻せる仕組みを作る
これらはすべて、
「がんばらなくていい暮らし」
につながっています。
■おわりに|整っているより、戻れる暮らしへ
ずっと整っている家より、
崩れても戻れる家。
がんばらない収納が目指すのは、
そんな現実的でやさしい暮らしです。
きれいじゃない日があってもいい。
散らかる日があってもいい。
5分あれば戻せる。
それだけで、
暮らしはちゃんと回っていきます。


